開発エピソード

プロジェクトスタッフが語る 「あさまテラス」開発エピソード その2

前回に引き続き「あさまテラス」の開発エピソードを伺いました。

――造成の前と後での印象の違いについて

 永井 当初、現場に入ったときは、主要道路の部分だけ伐採が終わっていて、その道路に沿って、現地を視察しました。ほとんどが藪のような状況でしたから、現地の全体像は正直よくわかりませんでした。その後、道路部分の造成に入り、伐採作業が進んでいくにしたがって、広葉樹の林や、浅間山のすばらしい眺めなどが明らかになり、その時点で、ここはすばらしい別荘地になるという確信を持ちました。

「あさまテラス」のグランドデザインをご担当いただいた城戸崎先生が、浅間山に向かって主要道路を歩いていく途中で、たまたま後ろを振り返りました。その方向には八ヶ岳がきれいに望めるんですが、「振り向いた時の美しさがとてもいい」と感動されていました。 

私は長年ゴルフコースの開発事業に携わっていて、アメリカのゴルフコースデザイナーが同様のことを言っていたのを思い出しました。ティーショットを打って、第2打を打つためにボールの位置まで歩いていくわけですが、その途中で振り返った際に、ティーグラウンドがどのように見えるか、ということを非常に重要視して、コース設計をするのです。

その感覚に非常に似たものを感じ、この「あさまテラス」のグランドデザインも、ゴルフコースのように緻密で美しいものになるに違いないと思いました。芸術性の高いデザインだということですね。

 柏木 約3キロある道路の両側にある木々について、どの木を伐採してどの木を残すのか、について城戸崎先生ご自身が1本1本選定しました。当然1日で終わる作業ではありませんから、そのためだけに城戸崎先生は何度となく東京から現場まで足を運ばれていました。もうその精力的な活動には我々も脱帽でした。そうした情熱に、我々現場の人間もかなり感化されたと思います。

永井 実際、お忙しい城戸崎先生の他の仕事に影響が出てしまうのではと心配しましたが、「現場に来るのが趣味になってしまった。」とまで言っていただき、恐縮してしまいました。今回の造成工事は設計者自身が、それほどまでに惹きつけられる魅力のある場所だということの証しだと思います。私自身も完成が非常に待ち遠しい思いです。

 

――「あさまテラス」のこだわりや特徴について

1.jpg永井 通常、別荘地の造成は、インフラの整備や直線的な道路工事が中心です。しかし、「あさまテラス」では曲線を使った道路線形や、浅間石を使った石積みなど、ゴルフコースを造成するのと同じように、人為的な道路曲線と自然石の天端に表現される自然の地形曲線がコラボレーションされた、非常に芸術性の高いデザインであり、これまでの別荘地造成とは違った、やりがいのある現場でした。

柏木 軽井沢 千ヶ滝別荘地は、道路が碁盤の目のように整備されているところが多いので、比較的アップダウンの激しい箇所もあるのです。「あさまテラス」では、等高線に沿った道路設計になっています。ですから、直線も曲線もあるのですが、道路整備にあたって極力自然を壊さない、自然の形状に合わせた道路整備をしたということが大きな特徴のひとつです。もともとの地形に恵まれていたということもあり ます。

丸山 等高線にあわせて道路を造るというのが、実はもっとも経済的でもあります。また各区画の入口が道路とフラットになります。大きな登り坂も下り坂もないということで、とても利用しやすくなるというメリットもあります。

柏木  ちょっとムリをすると、必要以上に木を伐採しなくてはならないということにもなりますが、「あさ 2.jpgまテラス」はできるだけ自然を残すようにしていますから、そういう点でも等高線に沿った道路設計は有意義でした。

植栽も特徴的です。既存の別荘地は、道路の両側の木が育ってくると、それらが生い茂って、木のトンネルのようになります。しかし、「あさまテラス」では、木々が大きく育っても空を覆い隠すことがないように、植栽をデザインしています。道路が常に開けていて、開放感がずっと続くグランドデザインなんです 。

永井 おそらく、完成した「あさまテラス」をご覧いただくと、「軽井沢にこんなところがあったのか!」ときっとびっくりされると思います。それくらい、従来の軽井沢エリアの別荘地とは一線を画したすばらしい別荘地になると確信しています。

丸山 また、「あさまテラス」では、他の別荘地にくらべて、色々なものを地下埋設しています。電気・電話、光通信ケーブルなどです。各戸へは地下に埋設されたケーブル類で供給されます。これも別荘地の景観を損なわないための配慮ですし、インターネットをはじめとしたマルチメディアにも対応しているのです。

3.jpg柏木 「あさまテラス」では、敷地境界用の石も、御影石を使っています。通常はコンクリート材を使ったものが多いのですが、やはり「あさまテラス」の風格に合うようにというこだわりから御影石を使用しています。

丸山 コンクリートは長い時間を経過すると、やがて形が崩れていきますが、御影石であれば、何百年経っても形が崩れたりする心配がありません。

 

 

――担当者からのメッセージ

永井 今回のあさまテラスは、別荘地として芸術品に近い完成度だということを強調しておきたいと思います。

柏木 これまでの軽井沢にはなかった画期的な別荘地であるといえます。一度、ご覧いただくと、別荘に対するイメージが180度変わるほどのインパクトがある場所だと思います。

丸山 今回の造成にあたっては、現場でいろいろと議論しながら進めていったのですが、その中で、すべての関係者が「私が買うとしたら、こうなっていたほうがいい」という意見がたくさん出てきました。工事を担当する関係者全員が、単に仕事だからやる、というのではなく、「私が買うなら」という意識を持てたというのは、まさにユーザー視点で全員が取り組んだということだと思います。そうした関係者全員の想いが、この別荘地をすばらしいものにしていると自負しています。

 

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プロジェクトスタッフが語る「あさまテラス」開発エピソード その1

今回は「あさまテラス」の工事担当スタッフの方々にお話を伺いました。

 

―「あさまテラス」の土地形状など

 

 柏木 私は35年前から千ヶ滝別荘地の造成に関わってきましたが、「あさまテラス」は、他の千ヶ滝別荘地エリアにはない、非常になだらかな傾斜の土地です。造成もしやすいですし、別荘を建てる際にも、さまざまなバリエーションの別荘を建てることのできる、恵まれたエリアだといえます。

永井 「あさまテラス」のなだらかな傾斜というのは、別荘地としてはとてもいい形状だといえます。

 

 

―周辺の自然環境について

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柏木 「あさまテラス」は、北側と西側に国有林が隣接しています。ですから、半永久的に自然が保護されるということが大きな特徴として挙げられます。そんな影響もあって、「あさまテラス」は、非常に変化に富んだ植生があります。からまつ林、あかまつ林、しらかば林などがありますから、お客さまが別荘用地を選ぶ際にも、お好みの木々のある区画を選ぶことができます。「あさまテラス」では、できるだけ自然の風景を残すようにしており、人工的に植栽した木々は数えるほどです。ここは、ありのままの自然の風景の中で別荘ライフを楽しむことのできる場所だといえます。

加えて、「あさまテラス」周辺は、軽井沢の中でも野鳥がとても多い場所で、冬は冬鳥が頻繁に来ますし、夏はウグイス、カッコーの声が日常的に聞こえてきます。バードウォッチングなどを楽しむにも絶好の場所です。その他にも日本リスなどもいて、別荘までやってきたりします。そうした野鳥や小動物と接する楽しさも満喫していただける場所ですね。

永井 ここは浅間山の麓ですから、冬には周辺の木々の葉が落ちて、雄大な浅間山のパノラマを楽しむことができます。特に冬場は空気も澄んでいますから、眺望はとてもすばらしいものになります。

 

―モックアップ(原寸大の模型)を使ったデザインの確認

 

柏木 今回のあさまテラスの造成に当たっては、現地の一部を試験的に仕上げた、モックアップを使ったデザインの確認という方法を採りました。私は長年、千ヶ滝の造成に関わってきましたが初の試みのため、初めはかなり戸惑いました。しかし実際にやってみると、図面などだけでは確認できない細部を実際に目で確かめることができるので、非常に有効だったと 思います。

特に石積みはすばらしく、おそらく軽井沢中を探しても、「あさまテラス」のようなデザインの石積みがある別荘地はないと思います。

丸山 造る形は図面で確認しますが、図面だけの確認では、作業者の完成イメージが違ってしまって、統一感がとれなくなります。しかしモックアップを目の前にすれば、全員が同じに認識できます。工事としても手戻りがなくなるので、結果として非常に効率よく作業ができました。

asama0229.jpg永井 通常コンピュータ・グラフィックスや模型などを使っても確認するのですが、それでもやはり実際のものとは違いがあるのです。しかし、モックアップは原寸大ですし、イメージに食い違いを来たすことがまずありません。今回の工事では各宅地の入口部分を当初から決定し造成しておきますが、この入口部分に施工する縁石がきれいに見えるように、その高さを1cm単位まで確認して決定しました。このように「あさまテラス」全体にわたって、統一感のある美しい仕上げができました。

 

―開発にあたって苦労した点

 

丸山 施工時期が冬場にかかったことも、とても苦労しました。今年の冬は昨年と比べても非常に寒くて、普通ならスコップで作業できるようなところでも、土が凍ってしまって、スコップでは一向に作業が進まない、といったことも多々ありました。

柏木 現地の造成においては、どんなに寒くても、現場で火を焚いて暖を取るようなことができませんから、作業担当者にもかなりの苦労を強いたと思っています。

丸山 それと、今回の造成に当たっては、とにかく手付かずの自然を可能なかぎり残すということに細心の注意を払いました。

柏木 これまでの経験で培ってきたノウハウを全部出し切って、作業に取り組みました。まさに、千ヶ滝別荘地開発の集大成といっても過言ではないと自負していますし、同時に別荘地の新しいスタイルを作り上げたと実感しています。

 

 

                                  その2に続く